犬の歴史的な用途に基づく、大まかな分類です。
様々な分類方法があり、複数に所属してしまったりと、正確な分類ではありませんので、おおよそのものだと思ってください。
用途による分類と特徴
①鳥猟犬(ガンドッグ)
狩猟犬の一種。
おもに、人間が銃(ガン)で猟をするのをサポートするのが仕事。
直接攻撃しないので、攻撃性は低く、共同作業が得意。
②獣猟犬(ハンティングドッグ)
狩猟犬の一種。
基本的にはガンドッグと同様の性格が多い。
イノシシや鹿など、大型の動物を狩猟するのに使役されるものは、
攻撃性が強かったり、狩猟本能が高いものがいる。
狩りの対象となるものによって、特徴が出る。
上記の①②を合わせて猟犬とすることが多いです。
これらは、さらに、その役割によって分類することが多いです。
・獲物を発見し、追跡する(ハウンド)、追い込む
発見方法により、視覚、嗅覚で分類される。
・ポイント(獲物の位置を知らせる)
・獲物との格闘・獲物の回収(レトリーバー)
回収と、格闘でさらに分類されることもある。
③使役犬
狩猟以外のほぼ全ての各種作業に従事するための犬。
作業内容によって異なるが、概ね、重労働が多い。
ただし、近年は探知を目的とした嗅覚特性を利用したりすることが
多いため、必ずしも大型犬などではありません。
警察犬や麻薬探知犬、聴導犬、盲導犬、病気の発見なども。
福祉活動においても、使役犬と言えなくもないでしょう。
④牧羊犬(シェパードドッグ)
放牧中の家畜の誘導、見張り、守護、その他管理のための犬
守護が目的のものはガーディングドッグ。
誘導が目的のものはハーディングドッグと分類される。
それぞれ特徴も異なる。
最近は、動物の外敵として、猿や狼などが減ったこと、柵などの設置等も
あり、ガーディアンとしてよりも、ハーティングとしての利用が多い。
小型・中型犬が主体となりつつある。
⑤愛玩犬(コンパニオン)
もっぱら、人間の伴侶(コンパニオン)として開発された犬。
現代においては、ほとんどの犬がこれを目的として飼育されるが、
ここでいう分類上のものは起源としてである。
国際畜犬連盟において(ジャパンケンネルクラブも同様)
登録犬種を次のようにグループ・セクションで分類している。
- 牧羊犬・牧畜犬
- 使役犬
- テリア
- ダックスフンド
- 原始的な犬・スピッツ
- 嗅覚ハウンド
- ポインター・セター
- レトリーバー、スパニエル、ウォーター・ドッグ(7G以外の鳥猟犬)
- 愛玩犬
- 視覚ハウンド
こちらの分類の方がグローバルスタンダードかも知れない。
ただ、いずれにせよ、便宜的なものに過ぎず、個別の犬種による特徴を把握し、
個体差も考慮していく必要があると言えよう。