輸血か輸液が基本。
出血を止めることが第1となります。
ABO適合による交差試験省略による輸血は緊急時はやむを得ない。
1%ほどの確率で遅発性の溶血リスクが生じる。
出血が外科的にコントロール可能になるまで、抗凝固因子の投与は無効。
フィブリン形成に必要なフィブリノーゲン濃度は100mg/dl
新鮮凍結血漿450mlが1gに相当するので、人60kgでは、30mg/dlアップが期待できる。
回収式自己輸血は3l以上の出血がある場合に適用
吸引して洗浄、投与で40%ほどの赤血球回収が可能である。
輸液は、細胞外液系、人工膠質液、アルブミン液
生理食塩液や乳酸リンゲル液のような細胞外液補充剤は 1/4 程度しか血管内にとどまらない( 3/4 は間質に移行)のに対して、膠質液は 3/4 程度が血管内にとどまる
細胞外液は血漿、間質へ移行、細胞外液の増加を期待
○号液などの低張液は体液全体の増加
膠質液は血漿量のみ増加
輸血の速度は、最初15分は1ml/min、のち5ml/min 通常は加温する必要なし
100ml/minを超える、30min 50ml/minを超える場合は加温の必要がある
輸血は単独投与が原則で、Caとの混在で凝固が起こりフィブリンが析出。かろうじて生食はギリセーフだが原則NG
24G針だと0.3ml/秒で溶血、22Gだと1.5ml/秒まではOK 20滴=1mlのセットで1滴/秒で0.05ml/秒
晶質液輸液は3〜5ml/kg 急速で10ml/kg/h(40kgだと0.11ml/秒)
膠質液は動物で上限 20ml/kg とされる
人間では、維持輸液として晶質液を500ml/2時間を末梢静脈より投与。中心静脈の場合は100ml/h×24h。 500ml/2h=250ml/h 0.07ml/秒→1.4滴/秒(およそ心拍80としたら同じくらい)
出血性ショックとなった場合、治療の原則は輸液、輸血。
ノルアドレナリンは血管収縮性が強いので一見理にかなっていそうであるが、ショックで血の巡りが悪いのにさらに末梢組織の血管が収縮して組織乏欠(血が余計に行かなくなってしまう)となり禁忌。
また、モルヒネは血管を拡張させる働きがあるが、これもますます血圧を低下させてしまうので禁忌。繰り返しになるが原則は輸液、輸血。
とはいえ、一時的なカテコラミンの使用は許容されているため、昇圧剤としての利用は選択肢に入る。
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