夜間救急に来院される患者さんのおよそ半数が誤食といっても過言ではありません。
それくらい、誤食の発生は多いです。
誤食の危険性は、おもに、以下に大別されます。
①生物・化学的弊害としての中毒、アレルギー、胃腸障害など
②物理的弊害としての残存、傷害、穿孔、閉塞など
誤食への対処
食べた物によって異なりますが、、、
催吐処置、中和、解毒、内視鏡による摘出、胃洗浄、吸着剤投与、摘出、経過観察などがあります。
食べてしまったものによって、危険性は変わってくるのは言うまでもありませんが、誤食への対応もまた、ノーリスクの処置ではありません。
「食べてしまったことをなかったことにできる」そんな都合の良いものではありません。
なので、やらなければいけない処置ではあるものの、やることによる弊害はどうしてもついて回ります。
これは、食べさせてしまったことそのものがすでに失敗なので、「リスクの軽減化」を図っているに過ぎません。
同じような失敗を繰り返す不思議
一度犯した過ちは、二度と繰り返さない。
反省を踏まえた体制・管理を徹底する。
当たり前のようなことですが、これはなかなかできません。
そもそも誤食をするペットは、そういった性質・性格なのに加えて、オーナーもまた管理があまり上手ではないのです。
病気は繰り返すのはわかりますが、「事故・ミス」もまた繰り返すというのは一見すると理解し難いです。
しかしながら、条件が備わっている以上は、やはり繰り返す傾向にあります。
治療法?
私は、誤食の治療の一つとして、オーナーへの指導が不可欠だと思っています。
ペットの性格というのはありますが、人間の管理によってかなり防げるというのが実際だと思います。
逆に言うならば、オーナーの管理が至らないことによって誤食が起きるケースが多いです。
しっかりと注意喚起し、指導することにより再発防止を図っていくことが大切だと思っています。
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